とある街の看板を見た時にふと昔を思い出しました。

「当たり前と思っていたことが、後で気づく感謝の気持ち」


それを見たとき、なぜかわかりませんが、ふと尼崎SSを教えていた時を思い出しました。


もう5年も前の話です。
岡本コーチが北京五輪の選考会前にグアム合宿に行くということで、
1カ月まるまる尼崎の選手を預かることになりました。

基本的にはメニューは岡本コーチがグアムから送ってくれるのですが、

「お前が教えてる時にこれは変えたほうが良いと感じたならメニュー変更してくれていいから」

と本当に信頼していただきました。

そして、兵庫県JOが近づくと、「メニュー任せるわ。」
と。

しかし、その県JOでは全然結果を残せませんでした。

そしたら選手たちが、言った言葉はこうでした。
「コーチがこんなに一生懸命やってくれたのに、タイム出せなくて悔しい」

指導者として、こういう言葉に甘えてはいけないと思いますが、
こういう考えを持つ選手たちを担当できて本当に嬉しかった。

県JOが終わり、岡本コーチに報告のメールを入れると、

「選手がお前のために練習頑張りすぎたんやろ。うまいことセーブもしたらなあかんかったかもな。」
と。
この言葉にも私は助けられました。
選手に結果を出させることができなかった私を責めるのではなく、
そして、しっかりとアドバイスをしてくれる岡本コーチ。

本当に修行時代には良い師、選手たちと巡り会えてよかったと今も思っています。